華金の昨日、電車に乗っていたら丁度わたしの乗っていた電車に人が飛び込みました。
60代男性、心肺停止で運ばれたようですが、命が助かったのかは疑問です。
どんな人だったんだろう。
何が死ぬほど苦しかったんだろう。
周りに助ける手だてはなかったんだろうか。
一時間以上停車してしまった車内で考えていました。
そんなわけで、少々重いですが重要な自殺の話。
なるべく軽いタッチで書きますw
多いって本当?日本の自殺者
日本の自殺統計に基づく自殺者は世界で7位。
先進国で10位以内にランクインしているのは、2位の韓国と日本くらい。
G8ならダントツのトップ。
日本の自殺統計に基づく自殺者はざっとこんなかんじ。
26年 25000人
25年 27000人
24年 27000人
23年 30000人
より分かりやすく言うと、
26年は、毎月2083人、毎日69人
23年は、毎月2500人、毎日83人
これほどたくさんの人が日々自ら命を絶っています。
この統計は実際に亡くなったの数のみで、自殺未遂はその10倍ともいわれます。
未遂を含めると毎日1000人近くの人が自殺を図っています。
自殺者や自殺をしかねない人はあなたの身近な人にもいる可能性が高いのです。
ちなみに都道府県別でみると、(想像はつきますが)
1)東京 2471人
2)神奈川 1382人
3)埼玉 1301人
となってます。
自殺は身近なこと
普通に生きていると、突如として「死にたい、死のう」と思う人はいないはず。
自殺を考え、実行に至る背景には、積み重なった苦しいことや辛いこと、環境、生きてきた背景、それから最後に引き金になるような出来事があるんじゃないかな、と思います。
とはいっても、
「自分のまわりには自殺しそうな人なんていないよ〜」
と思う人も多いかと思うのですが、いるかもしれないんだと思ってほしいです。
わたしは、身近な友人が自殺未遂をしたことをあとになってわたしに打ち明けてくれたことが複数回あります。
その時は、「まさか、この人が?どうして?」といった思いでいっぱいでとても驚き、同時に大きな悲しみがありました。
幸い未遂におわったこと、そしてきっかけがありわたしのことを信頼してくれたという条件がそろったからこそ、話してくれたのだと思います。
このことで、わたしにとって「自殺」そのものがただ数多くある社会問題のひとつから、身近な友達の問題になりました。
その友人たちは「自殺未遂について打ち明けたのは初めてだ」と言っていました。
そう簡単に話せることではありません。
でも、同時に「話をきいてもらえて、一緒に荷物を背負ってくれて、すごく楽になった」
とも話してくれました。
国はいくら使って何をしてる?
自殺対策関係予算として、27年度予算は734億円ものお金が使われています。28年予算は792億円が起案されており、さらなる増加が予想されます。
その膨大な予算の中でも最も大きな予算の610億円が割当てられているのが「社会的な取組みで自殺を防ぐ」という項目です。
具体的には、失業者や経営者、生活困窮者、多重債務者、児童虐待被害者、いじめを受けた児童など、社会的に問題に直面しているだろう人を対象として、それぞれ相談窓口や支援事業が行われています。
他には学校での自殺予防教育や、自殺未遂者への診療体制の充実なども行われています。
政策より大切なこと
膨大な予算をかけて、様々なニーズにあった行政の相談窓口はたくさん用意されています。
でも、今にも自殺しそうな人が、窓口に相談に行くのでしょうか?
私には疑問です。
先のことなんて全く考えられなくて、一人闇の中にいるような状態に感じられるとき、行政サービスを思い出しますか?
いじめられている子どもが、帰宅してからホットラインに電話しますか?
全く会ったこともなかった赤の他人の職員に「実は、わたし、自殺したいんです」と言い出すことができますか?
私がその状態だったら、できないと思います。
もちろん、そういうセーフティネットがあることは重要なのだけど、その場所に行くということ、そして自殺したいという思いを他人に打ち明けることは、すごくすごく、そういう人にとってはハードルが高いんじゃないかなぁと思うのです。
行政サービスで解決するには、問題は大きすぎて深すぎて、プライベートすぎる。
だからね。
家族、友人、地域なんかの周りの繋がりだけが、本当の意味で自殺したい人を救うことができるんじゃないのかなーって思います。
だって、たった今会ったばかりのよく知らない行政の職員より、何年も前からの親友の方が自分をわかってくれるでしょう。この人なら、打ち明けても大丈夫かなぁって思えるでしょう。本当の意味で信頼関係がないと、言えることではないと思うから。
自殺対策の政策より大切なこと。
それは、すごく難しいようで簡単な、まわりの人の様子を気にかけることだと思います。
「元気ー?」って普段から会話すればいいと思う。もちろん、それですぐに「自殺したいんだよねー」なんて話してくれるわけはないけれど、それでも「気にかけてるんだよ」って相手にメッセージを送ることはできる。
そうしたら、色々なことが積み重なって、最後の引き金となることが起こって、その人がどうしようもなく追いつめられてしまったときに、自分のことを思い出してくれるかもしれない。そのときは、思いとどまって相談してくれるかもしれない。
私たちみんなが、それぞれに少しずつそんな心がけができたら、自殺大国日本も少しずつ変わっていけるんじゃないかなーって思う。
今日はおしまい。
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